【シリーズ】3分で読めるTED『不可思議な痛みの科学』ジョシュア・W・ペイト

こんにちは、りゅうまです。

TEDという世界中の研究者が研究成果について発表する動画の内容を要約し、ご紹介します。

シリーズ『3分で読めるTED』第23回

TED
不可思議な痛みの科学
ジョシュア・W・ペイト

 29歳の大工は誤って長さ15センチの釘を踏んでしまいました。釘は安全靴を突き刺しています。彼はひどい痛みに襲われ、少しも動けませんでした。しかし、医師がブーツを脱がすと、なんと釘は足にかすりもしていなかったのです。

痛みの新常識

 痛みは「損傷による直接的な反応」だと科学者たちは考えてきました。その理論によれば傷が深刻であるほど痛みが強くなると考えられます。しかし、痛みの理論が発展するにつれて、痛みと組織の損傷が必ずしも直接関係しないことがわかりました。私たちは、実際の傷以上の痛みを感じ、時には傷がないのに痛みを感じることさえあるのです。

 いったい何が起こっているのでしょうか。
 痛覚は防衛反応の一部で、痛みを感じることによって体がこれ以上傷害を受けることを防ぎます。しかし、痛みには様々な要因があり、場合によっては無用な痛みかもしれないのです。

1つ目の要因 ―繰り返しによる脳の過剰反応―

 神経線維が1つの刺激に繰り返し反応すると、脳は感受性を高め、脅威から身体を適切に守る必要があると判断することがあります。それにより、少しの刺激でも強い電気信号(痛み)が発生してしまうのです。慢性的な痛みの要因として、脳の感受性の高い状態が続いているのかもしれません。

2つ目の要因 ―精神的な要因―

 その人の感情の状態や記憶、痛みについての考え方や治療に対する期待は、痛みの感じ方に影響します。ある研究では、痛みをコントロールできないと思っていた子どもは、コントロールできると思っていた子どもよりも強い痛みを感じました。また、周囲の環境も影響します。被験者の手の甲に冷たい棒を当てたところ、同じ温度だったにも関わらず青い光より赤い光を見せられたときの方がより痛みを感じました。

 他にも家族のサポートが得られるかどうかといった社会的な要因もあります。
 これらのことは、様々な専門職によるアプローチが可能であることを示しています。痛みの経験の背後にある仕組みについて解明は始まったばかりです。

TED公式サイト:https://www.ted.com/
TED Talks:https://www.ted.com/talks

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