【シリーズ】3分で読めるTED『木が話す秘密の言葉』カミーユ・ドゥフェルヌ&スザンヌ・シマ―ド

こんにちは、りゅうまです。

TEDという世界中の研究者が研究成果について発表する動画の内容を要約し、ご紹介します。

シリーズ『3分で読めるTED』第28回

 木は生きてはいますが、木同士で「会話する」となるとは、ファンタジーの世界を想像することでしょう。でも、科学的に会話の秘密がわかってきたのです。

TED
木が話す秘密の言葉
カミーユ・ドゥフェルヌ&スザンヌ・シマ―ド

 木は、古い木ともなると何百の子ども、何千もの孫たちがいます。木は動かずとも、子孫を含む、周囲の木々と安全を確認し合い、養分など必需品を分け合い、長い生涯で培った知恵を共有します。彼らの成功の秘訣は林床とその幹を支える広大な根系にあります。この根と協力しているのは菌根と呼ばれる共生菌です。

菌根ネットワーク

  1. 作り方
     共生菌は際限なく枝分かれし、菌糸を集めて菌糸体を作ります。菌糸体は木の根系よりさらに広い範囲に広がり異なる木の根と繋がります。このようにして菌根ネットワークが構築されます。
  2. 活用方法が詳しくわからない理由
     菌根ネットワークを通じ、菌類は木々の間の物資とシグナル伝達分子のやり取りを行います。これらの繋がりを追跡するのはとても困難です。
     百種類ほどある菌根菌と、樹木がもつ別の菌類が固有の組み合わせでほかの木と繋がり、さらにそれらの木が独自の菌類の組み合わせを持っているからです。

栄養の行方

 このネットワークの物質の流れ方を理解するためには、成長した木から実生への糖類の流れに着目します。

  1. 木の内部
     光合成で糖類をつくりだすため、糖類の旅は、より日光が集まる林間上の最も高い木の葉から始まります。この大切な養分は木を巡り濃い樹液となります。そして幹の付け根に運ばれた後、根に流れます。
  2. 木から菌へ
     菌根類は根の先に到達すると一部の菌類によって外側の根細胞を貫きます。菌類はエネルギー源となる糖類を自分では作れません。しかし、菌類は木の根よりも効率的に土壌から栄養分を集め、木の根に送ることができます。通常、物質はそれらが豊富なところから不足しているところに流れるため、糖類は木の根から菌糸へ流れるのです。菌の中に糖が入るとそれらは菌糸の細胞の間にある間隙か、輸送を担う特殊な菌糸を通ります。菌類は糖類の一部を吸収しますが、日陰で育つ実生は光合成で糖類を得にくいため、一部は隣接した実生の根に入ります。

 しかしなぜ菌類は木から木へと物資を送るのでしょうか。これは菌糸ネットワークの謎の1つです。菌類と木が土壌の養分と糖類を交換することは双方に利点があるようですが、詳しい仕組みは十分にわかっていません。どんな理由であれ、これらの菌類は木と木の間のものすごい量の情報伝達を担っています。菌糸から木々は養分やシグナル伝達分子が己の種からきているか否かがわかるのです。しかもその木々は兄弟や親のような近い親戚からいつ情報が来るかもわかります。木々は菌類ネットワークで干ばつや昆虫の攻撃のような出来事に関する情報を共有もでき脅威を見据えて、周りの木々も防御するための酵素の生産を増やします。森林の健康はこのような複雑なコミュニケーションと交換に依拠しています。すべてがとても深く繋がっているので互いに影響を与え合うのです。

TED公式サイト:https://www.ted.com/
TED Talks:https://www.ted.com/talks

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