【シリーズ】3分で読めるTED『ゲーム理論に挑戦―君は人の行動を予想できるか?』ルーカス・ハステッド

こんにちは、りゅうまです。

TEDという世界中の研究者が研究成果について発表する動画の内容を要約し、ご紹介します。

シリーズ『3分で読めるTED』第36回

TED
ゲーム理論に挑戦―君は人の行動を予想できるか?
ルーカス・ハステッド

問題

 0から100までの整数をみんなに言い、その平均の2/3に一番近い整数を当てよというものです。平均が60だとしたら正解は40になります。みんなの言った数の平均の2/3は何だと思いますか?

 このゲームはゲーム理論で「共有知識」と呼ばれる条件の下で行われます。この問題の最大値は、全員が100と推測した場合で66.66になります。つまり67より大きな値を推測するのは理屈に合いません。そうすると今度は67が考えうる最大の平均値になり、その2/3の44より大きな数を言うのは理屈に合いません。この推論はずっと続けていくことができます。そのため一番小さな値を言うのが理に適っているということになります。そうやって全員が0を選ぶならゲームは「ナッシュ均衡」の状態になります。他人の戦力に対し各自が考えうる最適な戦力をとっていて、違う選択をすることが誰にとってもり利益にならないという状態です。
 このゲームを実際にやってみると平均値は20から35のどこかになるようです。デンマークのポリティケン紙が1万9千以上の読者を対象にこのゲームをしたところ平均値は約22で正解は14になりました。

「レベルk思考」

 経済的ゲーム理論ではこの合理性と実用性の絡む状況を「レベルk思考」としてモデル化しています。kは推論のサイクルが繰り返される回数を表しています。レベル0でプレーする人はランダムに数字を予想します。レベル1のプレーヤーはほかの人はみんなレベル0だと仮定し、平均は50なので33が答えだと予想します。レベル2のプレーヤーはほかの人はレベル1でプレーしていると考え答えは22だと予想します。レベル12まで行くと答えは0になります。観察によると多くの人はレベル1か2に留まるようです。この知見は有用でレベルk思考は損得が関わる状況でよくみられるものだからです。
 例えば株取引する人は企業の決算報告だけでなくその数字を他人がどう見るかも勘定に入れます。サッカーのペナルティキックでは、キッカーもキーパーも相手がどう考えるかを考えて左にするか右にするかを決めます。キーパーはキッカーのこれまでのパターンを覚えているものですが、キッカーもそのことをわかったうえでどうするかを決められます。どちらの場合も、他人が状況をどれほどよく理解して考えているかに応じて自身の最適な行動は何か考える必要があります。レベル1か2か定かでなくてもそういう傾向にくっつけばそれに合わせて予想を調整できます。

 例えば最も論理的なやり方と最も一般的なやり方の違いをみんなが理解したうえで2/3ゲームをした場合何が起きるでしょう。この新たな条件で平均値2/3を予想してみてください。(以下のリンクのフォームから投稿できます。)

TED公式サイト:https://www.ted.com/
TED Talks:https://www.ted.com/talks

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