どうする?あの人の困った行動 No.2-3―叱るは応急処置?常用するときつい副作用が!―【行動分析研究所】

こんにちは、りゅうまです。

応用行動分析という学問を日常で使うための研究をしていきます。
僕の経験や聞いた話、皆さんから寄せられた話を応用行動分析の視点で分析し解決策を探していきます。

どうする?あの人の困った行動 No.2-3

行動分析研究所
―叱るは応急処置?常用するときつい副作用が!―

叱るの使いどきは?

叱るときは、行動を抑えたいときです。だから、○○するな!といって叱るならそれは正解です。たとえば

滑りやすい場所や人込みで「危ないから走るな。」
公共の場で「騒ぐな。」

叱った直後には走ったり騒いだりすることをやめるでしょう。

間違った叱り方

 「○○しなさい!」と行動を起こすために叱っても確かに行動します。でも、自発的な行動には結び付きにくいのです。
(具体的にはあとで述べます。)

叱るを分析

1つずつ整理しましょう。今までの行動分析は大きく分けて次の3つです。

  1. メリットをちらつかせて行動を促す。
  2. デメリットは行動を抑制する。
  3. デメリットを回避するための行動をとる。

「叱る」は②と③を利用した方法です。
②は叱られて止める。
③は叱られないようにするために、行動をするということです。

よい点

即効性があります。叱るなどデメリットが起こった直後に行動が弱くなるので咄嗟のときにはかなり有効です。

先生「静かにしなさい!」
児童:おしゃべりをやめる。

親「走ると危ない!!」
子ども:走ることをやめる。

②繰り返すことで早い段階で学びにつながります。

「叱られるから、黙っておこう。」
「転んだら痛いから、慎重に歩こう。」
「間違えたら笑われるから、発言しないでおこう。」
こんな場面を多くの人は経験していると思います。

そして、指導に使われるのは一つ目の「叱られるから○○しよう。」です。

副作用

「叱られないようにするために行動することがなぜいけないのか。」と疑問に感じた方もいるはずです。それは次の理由です。

  1. デメリットが亡くなれば、復活しやすい(常にデメリットが必要)
  2. 見えないところで問題行動を起こす可能性がある。
  3. 行動を抑えることはできるが、新しい行動が生まれにくい。

では、1つずつ見ていきましょう!

①デメリットがなくなれば、復活しやすい。(常にデメリットが必要)

 厳しい先生から、新人のうまく注意できない先生に変わった瞬間に学級崩壊を起こすということはよくあることです。これは新人の先生にだけ問題があるのではなく、叱られるというデメリットが消えたことによって、ふざけたり反抗したりする行動がより強くなってしまったのです。

②見えないところで問題行動を起こす可能性がある。

ララ男

ララ男
勉強終わったからゲームするね。

まま子

まま子
どうぞ。今から買い物行ってくるね。

まま子

まま子
あー、レジが混んでて遅くなったわ。ララ男ゲームやめてるかしら。

まま子

まま子
ただいま。

ララ男

ララ男
(ララ男、さっとゲームを隠す。)

まま子

まま子
今ゲームしてたね?出しなさい。1時間って決めてたでしょ?1週間没収します。

こんな光景ありませんか?
1時間という約束を守れなかったら、ゲーム没収の罰を与える。

普段はゲーム没収を避けるためにララ男は忠実に1時間でゲームを終えていましたが、まま子の帰りが遅くなったことで約束を破っています。

そうです。罰を与えるだけでは、このように隠れて約束を破る可能性があります。
いじめもそうですね?次第に隠れていじめ始めます。

③行動を抑えることはできるが、新しい行動が生まれにくい。

「しゃべったら叱られるから、しゃべらないでおこう。」となりますが、「しゃべったら叱られるから、本を読んで待っていよう。」とはなりにくいですよね?特に小学生には具体的な指示が必要です。
※③に関しては来週詳しくお話します。最重要です!!

デメリットを用いた指導、しつけはこう考えてください。
「おしゃべりをすると叱られるから黙っておこう。」と子どもが学んだとします。でも、
先生は静かにすることを当たり前と思っているので褒めることはしません。

つまり、「ゲームをクリアしても罰ゲームを回避するだけで報酬がない。」 デメリットばかり使うとそんなつまらないゲームをプレイさせているようなものなのです。

まとめ

デメリットは行動を抑えるための薬、メリットが行動を生むための薬

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ぜひ、お寄せください!
 

次回

どうする?あの人の困った行動 No.2-4
―どうしてほしいのか考えよう―

 「○○するな!」とずっと叱り続けるのはさすがに疲れます。でも、静かにできない。宿題をやってこない。無駄な動きが多くて仕事がおそいなど困りますよね。もしかしたら、あなたは僕の想像をしのぐ、いらいら感をもっているかもしれません。

ただし、もしも次の質問に答えられなければ、叱るというあなたの指導は少々見直してもいいかもしれません。
「あなたは、相手にどんな行動をしてほしいのですか?」

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