どうする?あの人の困った行動 No.23―反省文を書かせることの意味―【行動分析研究所】

こんにちは、りゅうまです。

応用行動分析という学問を日常で使うための研究をしていきます。
僕の経験や聞いた話、皆さんから寄せられた話を応用行動分析の視点で分析し解決策を探していきます。

どうする?あの人の困った行動 No.23

行動分析研究所
―反省文を書かせることの意味―

はじめに

ぼくの母校では、反省文というものがありました。掃除をさぼったり、忘れ物をしたりしたらA4一枚の反省文を書かせられました。また、バイトでレジ打ちをしていたのですが、割引を忘れて商品を通してしまったら反省文がありました。さまざまなところで反省文を書かせる文化があるようですが、果たしてどこまで効果があるのでしょうか。行動分析の視点で紐解いていきます。

反省文の意図するところ

反省文の中身はたいてい、事実、次にどうするか、そして同じことをしないという決意表明を書くと思うのですが、一番のねらいは、「悪いことをすると、面倒くさいことが待っているぞ!」という罰ゲームの要素が強いと思います。行動分析学でいうと、嫌子出現の弱化を狙っています。「○○すると反省文を書くはめになるから、悪さはしない。」ということですね。ただ、反省文を課せば行動がよい方向に向かうとは限りません。

例えば、生徒が意図的に器物損壊をした場合、反省文は効果を発揮します。理由は、罰を与えると人は罰を回避しようと、その行動を取らなくなるからです。
しかし、忘れ物については以前、取り扱いましたが、故意ではありません。しかも、忘れ物をしないようにするための、別の行動を増やしていく必要があります。母校では忘れ物に対しても反省文を課すという誤った方法を取っていました。

また、先ほど紹介した、レジの打ち間違いにおける反省文も同じです。確認するという行動を増やすべきところに罰を課しても効果は半分です。もちろん、「反省文を書くのは嫌だから、しっかり確認しよう。」と思えますが、持続的なモチベーションにはならず、しばらくすると同じミスを繰り返す可能性があります。また、反省文も慣れてしまい適当に書いて終わり、次第に効果は薄れてきます。

もちろん、「次にどうすればよいか」を考えさせる点においては、反省文は意味があるかと思います。しかし、繰り返し反省文を書く状態の子なら、もう少し別のサポートが必要だと思います。
具体的には、次にどうすればよいかを考えたうえで、その良い行動をどのように増やすかという問題です。反省を次に生かすのはもちろん子ども自身の力ですが、それは将来身に付けていけばよいのです。頑張れとか、叱責で行動が変わらなければ方法を変えてサポートをする必要があるでしょう。

まとめ

  • 反省文を書かせる行為は、嫌子出現の弱化をねらっている。
  • 悪い行動を抑えるには、反省文は効果的である。
  • 良い行動に改善したい場合には、反省文は意味がない。

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どうする?あの人の困った行動 番外編
―扉に苦戦する人―

先日髪を切りに行ったという友人がすごく面白い場面に遭遇したらしくて、話を聞いてみると本当に面白いのでシェアします!もちろん、内容も面白いのですが、行動分析学的にもとてもおもしろい現象でした。こうご期待!

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