【シリーズ】おすすめの1冊『逃げる力』百田 尚樹

こんにちは、りゅうまです。

シリーズ『おすすめの1冊」第13回です。
僕がおすすめする本や、話題の本などをご紹介していきます。

今日、ご紹介するのは、百田尚樹さんの「逃げる力」。

『逃げる力』百田 尚樹

 逃げる力とは面白い。そんなことに力や技術がいるのだろうかと思う。感想の前に表紙が好きだ。スーツ姿で逃げる百田さん。めちゃマジメな顔をして全力で逃げている。
 さて、日本で逃げるとは恥じに他ならない行為ではないだろうか。逃げるくらいなら切腹とまではいかないにしても、社会の固定観念的な何かに縛られたり、今ある環境を変える勇気が持てなかったりする人はとても多いと思う。でも、口で言うことは簡単で行動に移すことは難しい。その点はローンの返済など仕事を辞めたときのリスクに共感しながら「失いたくないものの価値を考える」でつらいけどやめられないときの考え方を教えてくれている。また、「レールからはずれた私の人生」では自らのレールから外れていた人生を簡単に書かれていてちょっと勇気をもらえる。ほかにも、災害時の日本人の能天気さや国の危機に対する関心のなさを引き合いに出しながら逃げる力の必要性を伝えている。
 逃げるのは、自分を守るためだけかというとそうでもない。第1章、第2章は逃げることで勝つということを歴史的な観点を踏まえて伝えてくれる。また、登山家は生き残るために撤退する勇気が大切なことであるそうだ。エレベストに2度目の登頂を断念し撤退した野口さんと押し切って一人で登頂をした人の差にぜひ注目してほしい。ご存知の通り、野口さんは3度目の挑戦で登頂を成功している。
 しかし、逃げることだけを肯定しているわけではない。現代の若者が入社3年未満で辞めてしまうことに関しては悪い逃げ方と語る。本当に自分に合わないのか、それとも叱られたり失敗したりして拗ねているだけなのかは少なくとも3年勤めなければ繰り返すだろうという。なんとなくだが、3という数字は一つの区切りとなっている気がする。3日坊主、石の上にも3年、3度目の正直など言葉にも3は多用されているし、ぼくの経験的に3日で職場の雰囲気をつかみ3か月で大方のノウハウをつかみはじめ、3年でやっと1人前くらいな感じかなと考えている。
 逃げ時と戦うときの見極めは意外と難しそうである。

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