【シリーズ】おすすめの1冊『青春のジョーカー』奥田 亜希子

こんにちは、りゅうまです。

シリーズ『おすすめの1冊」第42回です。
僕がおすすめする本や、話題の本などをご紹介していきます。

今日、ご紹介するのは奥田亜希子さんの「青春のジョーカー」。

『青春のジョーカー』奥田 亜希子

 基哉は中学3年生の帰宅部で陰キャラ。友達とはゲームをすることが多い。イキっている同級生に絡まれるとびくびくする。

 基哉は兄のサークルに誘われてバーベキューに参加する。そこで出会った二葉が基哉を変えていく。二葉とは、たまに連絡を取るようになる。
 ある日、二葉と駅で話している途中、イキっている同級生の啓太に出くわす。啓太はいつものようにジュースをおごるように絡んでくる。そこに二葉が割り込んで、基哉と付き合っていること、愛し合ったことなど啓太に話すのだった。啓太が離れた後、基哉は「どうしてあんなこと言うんですか。」と聞いた。

 この一件のあと、啓太の基哉を見る目が変わった。そして、友だちの尚ちんは二葉との関係を黙っていた基哉にキレて友達をやめる。
 これで、基哉は修学旅行のグループ決めで一人になったと思った。でも、啓太が周りの空気を破って、自分のグループに基哉を誘った。でも、居づらさを隠せない基哉。そこに気遣ってくれたのは意外にも啓太だ。そして、啓太は基哉に聞く。「なんで、あんな低レベルの奴らとつるんでんの。」基哉のかつての友だち、尚ちんのことだ。

 仲がいいのか、そうでもないのかわからない友だち関係。狭い空間の中で友達関係が決まるのは席が近いかどうかもある。
 修学旅行で一緒に行動したあのグループは、やはり修学旅行限定で、すぐにラインのグループを外されてしまった。でも、喧嘩した尚ちんとの関係もそのままだ。変わったのは啓太との関係。
 彼らは、二葉に影響されて、ちょっとずつ世界が広がっていった。学校の外を知らない中学生とわずかでも触れた中学生との乖離がこじれを生んでいる。孤独になるのは後者なのだろう。でも、確実に大人になっている。
 「基哉は何を得て、大人になるのか。何を捨て、大人になるのか。」
 僕たちは、何を得てきたのか、何を捨ててきたのか。

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