【シリーズ】おすすめの1冊『みぞれ』重松 清

こんにちは、りゅうまです。

シリーズ『おすすめの1冊」第79回です。
僕がおすすめする本や、話題の本などをご紹介していきます。

今日、ご紹介するのは、重松清さんの「みぞれ」。

『みぞれ』重松 清


 以前『みぞれ』の中の1つ、「拝啓ノストラダムス様」を『木曜日の子ども』とともに紹介しましたが、今回は短編小説集『みぞれ』をご紹介します。

 みぞれは雨と雪が混ざった天気のことです。かなり寒いけど雪にはなりきれず、もちろん積もることもなくすぐに溶けてしまいます。うっとうしくもあり、雪よりましか、とも思い子どもとしては雪ではないことを前年に思います。とても微妙ですね。

 相手に対して思う本音は、必ずしも人として美しいものではありません。利己的なものも多いはずです。でも、本音を隠す理由は相手を傷つけるからという気づかいではなく、そんな非寛容的な本音が出てしまう自分を認めたくないから建前を並べることもあると思います。でも、もやもやはずっと残っていて、そのもやもやでさえも処理しきれず我慢して。相手にも自分にも腹を立てて、私たちの幸せはどこにあるのでしょうか。

「電光セッカチ」
 のんびり屋の私と超セッカチな夫。なんでこんな正反対の人と結婚したのだろう。子どもは私に似てのんびり屋。夫のセッカチに付き合わされてストレスでチックが出てしまっている。なんで、なんでも早く済ませることが善でゆっくりを悪とするのだろう。最近私は夫が嫌いです。
 でも、30分家でしただけで実家に連絡して110番までしてしまう夫を捨てることができないのです。(笑)

「ひとしずく」
 義理の弟は年上だ。根本的に合わない。今日は紀美子の誕生日に静かにワインを開けて祝おうと思っていたのだ。でもぶしつけに彼は子ども2人を連れて家に上がり込んできた。断り切れない。そんな自分が情けなく憤りを感じる。
 思ったことを口にし、自分の価値観でしかものを見られないやつとは一緒にいたくない。でも断れない。

 『うん?あれ?あそこにあるのはワインか?リボンが掛かっているってことは、お祝いのワインってことだな。よし、せっかくだから、よかったら、みんなで飲まないか』
「よかったら――って、それは俺の台詞だろうが、俺の。」

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