【シリーズ】おすすめの1冊『夫のちんぽが入らない』こだま

こんにちは、りゅうまです。

シリーズ『おすすめの1冊」第35回です。
僕がおすすめする本や、話題の本などをご紹介していきます。

今日、ご紹介するのはこだまさんの「夫のちんぽが入らない」。

『夫のちんぽが入らない』こだま

あらすじ
 いいたいことが言えないという環境がもたらす影響は、そのときよりも社会に出てから本格的に表れていく。彼女の母親は、娘に対して嫌味を言っていた。
 大人になった彼女は、消えない不安や抱える問題に対して自分の中で片づけるようにしてしまう。彼女は自分の母親と同じように誰かの助けを求めたり、相談したりすることに臆病で次第に壊れていってしまう。

 大学で出会った彼と性交ができない。全く入らない。交われないまま時は過ぎてゆく。
 そして、大学卒業。彼にプロポーズされる。もちろんまだ、入らない。でも、それ以上にお互い愛情を感じていた。少しずつできるようになっていけばいいと。入らないまま月日は流れ、教師になって4年目。異動した学校で学級崩壊を起こし、心身ともに疲弊する。そして相変わらず、入らない日々。学級崩壊も、入らないことも誰にも相談できない。何がいけないのか、子どもたちとどう接したらいいのか考える。厳しい先輩の先生には相談できない。批判が怖い。夫の風俗通いが嫌だ。だけどそれは自分が悪い。入らないから仕方がない。セックスが負担だと夫に言えない。母親に、医者に、兄弟に夫のちんぽが入らないことが言えない。性交したいのか、したくないのか、分からない。気付けば、毎日自殺のことを考える。

 仕事をやめた。心がもう限界だった。「せっかく大学まで行かせたのに」。母親に言われた。申し訳ない。いろんなできないが重なる。
 終始、ネガティブな想いが渦巻く。

 38歳で閉経して心が軽くなる。そして、娘を欠陥品とまで言った母親は丸くなっていった。こうであるべきというものがなくなったとき、彼女は自由になれた。
 一方教師である夫は、パニック障害になった。自分の考えを貫き、生徒に寄り添っていくが学校の方針と会わない。同僚から仕事を無理強いされる。そんな悩みを吐露する夫にゆっくりと耳を傾ける。通院しながら働き続ける夫には、かつて自分がだれにも相談せず、苦しんだ日々を思い起こしながら、簡単に「わかる」「もっと大変なひともいる」とかは言わない。そのつらさを身をもって経験したから、ゆっくりと相槌をうつ。いまは妻として主婦として、夫を頼って家に訪れてくる子どもたちにご飯を作っている。

感想
 周りに合わせたり、一般的な考えに振り回されたりしていると、自分の本当の気持ちに気づかなくなってしまうのは現代人にありがちなことだろう。何が良くて、何が悪いのか。その基準は周りに合わせることなのか、波風が立たないようにすることなのか。法律にもとづくことなのか。押し付けられる普通やマジョリティにどこまで従えば正しくてどこから先が個性といわれるのか。彼女を苦しめた普通とは何かということを確かめるために、ぼくの先入観に当てはめながらもう一度『夫のちんぽが入らない』を読んでみる。

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