【シリーズ】おすすめの1冊『チア男子!!』朝井 リョウ

こんにちは、りゅうまです。

シリーズ『おすすめの1冊」第74回です。
僕がおすすめする本や、話題の本などをご紹介していきます。

今日、ご紹介するのは、朝井リョウさんの「チア男子!!」。

『チア男子!!』朝井 リョウ

あらすじ

 大学1年生の晴希は道場の長男として柔道を続けていた。しかし、晴希は柔道に対する気持ちは前向きなものではなかった。同い年の一馬や姉と比べて自分の限界を悟り柔道をやめることを決意する。だが、幼馴染でずっと一緒に柔道をしてきた一馬はひと足先に柔道をやめていた。そして、一馬は「俺は、ハルと新しいことを始める」といった。
 集まった男子チアリーディングのメンバーは一馬と晴希と他男子5人。経験者は1人だけ。初心者の集まりでも、運動神経がなくても、男子だけの異色のチームだとしても、決してあきらめず練習をささげる7人。目標はまず1か月後の学祭。エネルギッシュで繊細な大学生がチアを変える。チアで変わる。
チーム名はbreakers(ブレーカーズ)。いったい何を壊すのだろうか。

感想

 『桐島、部活やめるってよ』、『何者』を読んでこの『チア男子』を読んだのですが、朝井リョウさんの描く若者の人間関係が好きです。一馬が集めたチアの初期メンバーは7人。そして、学祭後に集まったメンバーは9人。総勢16人。この16人、1人1人の個性と背景、さらに互いの影響によって生じるものなど丁寧に描かれます。スポーツの「複数の人間が1つの目標に向かっていく」という醍醐味は、一方で人間関係をより複雑にしているとも思います。複雑だけど主人公はちゃんと主人公だし初期メンバーの立ち位置も変わらない。でも、16人でないとbreakersではないなと思うほどチームの一体感を感じさせてくれました。
 チアリーディングは団体競技で、その特徴は誰かを応援するための競技ということです。複数の人間の背景やグループの人間同士の距離感の描き方が見事な朝井リョウ作品の醍醐味を存分に感じさせるスポーツだなと感じました。

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