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【シリーズ】おすすめの1冊 番外編『性教育について』

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僕がおすすめする本や、話題の本などをご紹介する『おすすめの1冊』ですが、今回は番外編として、「性教育について」お話ししたいと思います。
※『逝年』を読んで思いがあふれてきたので、つづります。『逝年』は石田衣良さん著書の小説で、1つ前の記事で紹介しているので、よければ合わせて読んでください。

『おすすめの1冊』- 石田衣良 「逝年」 –

目次

おすすめの1冊 番外編『性教育について』

問題点

 性教育は、教育学においてしばしば問題にされている分野です。問題というのは、情報社会において性に触れる年齢が下がってきたことに、学校のカリキュラムが追い付いていないことです。つまり、学校で性教育を行う前に、すでに多くの子どもたちの性知識は豊富なのです。

 僕が受けた性教育を基に話をすることになります。まず日本の性教育はとても良いと思います。避妊の方法やリスクなど重要なことをきちんと教えています。しかし、時代とともに見直しは必要です。先ほども言ったように、子どもたちの知識の元はインターネットがほとんどです。それを考慮して授業をする時代だとぼくは思います。

 インターネットがない時代では、ほとんどの人が探りながらセックスを学んだことでしょう。しかし、今やパソコンどころか、スマホで検索できる時代です。セックスのやり方をある程度知った上での初体験となっていることがほとんどでしょう。

妄想的な描写と現実とのギャップ

 インターネットによる性描写は、娯楽としての描写が強く、現実的ではありません。娯楽としての作品のほとんどが、男性向けに作られており、男性のやりたいようにやる、というスタイルが多いです。もちろん、全てを真に受けている男性は少ないでしょう。しかし、「AVのようなセックスをする男性が多くて嫌」という女性の声があるのも事実です。それは、男性の一部の性格という理由だけでなく、男性の情報源がインターネットによる「見せるためのセックス」であるということも1つの原因でしょう。

教科書では、物足りない

 教科書では、性機能のほかに「相手のことを考えた性行為をしましょう。」とマナーを教えています。僕はその「相手のことを考えた性行為」にほんの少し具体性を持たせた方がよいと考えています。その具体性は教員の経験ではなく(セクハラととらえられるリスクがあるので)、小説から引用すれば指導しやすいと思うのですがどうでしょうか。

 『逝年』から引用するとすれば「これ以上弱くできないというくらい微かな力で十分なのだ。」とか「ぼくはトモミさんが好きな三種類のさわりかたを、交互に試した。」などでしょうか。もっと相手とのコミュニケーションを意識したよい言葉や小説があるかもしませんね!

最後に

 今必要な情報は、コミュニケーションとしてのセックスだと思います。インターネットが普及し、誰もが興味次第で性に触れられることを学校は考慮して(でも、露骨すぎないようにも注意して)学校でも深く授業をしてもよいとぼくは思います。
 
 『娼年』、『逝年』は違法な営業を設定しているので学校では使えないかもしれませんが、内容は思いやりや共感を含んだ、セックスの本来の姿を映し出した作品です。セックスのやさしいコミュニケーションとしての描写を学校で教えられるようになってほしいなと願っています。

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